◆ はじめに:コンクリートって、まだ需要あるの?
「コンクリート=古い」「建設業界は衰退してるんじゃない?」
そう思っている就活生も多いかもしれません。
でも実は、コンクリート製品がなければ日本の社会インフラは回りません。
道路、橋、マンホール、歩道、公園、災害対策施設——
そのすべてにコンクリート製品が使われています。
今回は、知っているようで知らない「コンクリート製品製造業」の仕事と魅力を、未経験者向けにわかりやすく解説します。
◆ コンクリート製品製造業とは?
セメント・砂・砂利・水を混ぜて固め、さまざまな“形”の建築部材やインフラ資材を製造する業界です。
一般的なコンクリートとは違い、「工場で製造し、現場に出荷する“製品化されたコンクリート”」を扱います。
◆ 代表的な製品例
✅ 側溝(U字溝、L字溝)
✅ 電柱の基礎
✅ ブロック塀用コンクリート
✅ ガードレールの支柱台
✅ マンホールのふた(鉄と複合)
✅ 水路や排水溝部品
✅ 災害用土留め壁(擁壁)
つまり、「建物を支える」よりも、「生活を支える土台」をつくる仕事です。
◆ 仕事内容をざっくり解説
職種 | 内容 |
---|---|
製造スタッフ | 型枠に生コンを流し込み→固めて→脱型する工程を担当 |
型枠管理 | 製品ごとの形状に応じた型枠を準備・管理 |
フォークリフト・出荷作業 | 製品を所定位置へ移動し、トラックへ積み込み |
品質検査 | ヒビ割れ・強度などのチェック(サンプル破壊試験なども) |
営業職(一部) | 建設会社・自治体と打合せし、製品の納入提案を行う |
📌 主に工場内作業で、屋外での重労働とは違う点も特徴です(屋根付き・空調付きの工場も増加中)。
◆ 働いている人の声:中小企業・製造スタッフ(24歳・高卒)
「最初は“ただ型に流すだけ?”と思ってました。でも気温や湿度、混ぜ方で仕上がりが変わるんですよね。奥が深いです。自分が作った部品が道路に並んでるのを見ると、やっぱ誇らしいです。」
◆ コンクリート製品業界の現在と将来性
✅ 安定性:インフラ整備は止まらない
道路・上下水道・農業用水路など、全国のインフラの維持管理に不可欠。国の補助金や公共工事に支えられており、景気に左右されにくい特徴があります。
✅ 人材不足で若手にチャンス
現在、コンクリート製造工場は40代後半〜60代が中心。若手が入ればすぐに現場を任され、数年で中核メンバーになれる可能性大。
✅ 災害大国・日本に不可欠
洪水対策、地すべり対策、防波堤整備など、災害対応型インフラに使われる製品が増加中。
◆ 向いている人の特徴
✅ 手を動かしてモノをつくるのが好き
✅ 一つの作業を丁寧にこなせるタイプ
✅ 地元で長く働きたい
✅ 安定した職場を探している
✅ 自分の仕事の成果が“目に見える”方が嬉しい
◆ コンクリート製品メーカーの選び方
観点 | チェックポイント |
---|---|
教育体制 | 「未経験歓迎」「資格支援制度」「フォークリフト講習あり」など |
製品の用途 | 土木系(道路・上下水)に強い企業は公共性が高く安定 |
地域密着型か | 自治体・地場ゼネコンとの取引がある会社は長期的に強い |
◆ 就活生が今すぐできること
- 「コンクリート製品 製造 求人」などで検索
- ハローワークや地元就職支援サイトを確認
- 「未経験OK」「製造スタッフ」「資格支援あり」のキーワードに注目
- 製品写真が見られる企業HPで、実際にどんな物を作っているか見るとイメージしやすい
◆ まとめ:目立たないけど“確実に社会に必要”な仕事
建物が建つ前に、道路ができる前に、まず必要なのがコンクリート製品。
人が暮らし、移動し、安全に生活するために、あなたの作る一つ一つが使われます。
- 地元志向・安定志向の人に合う
- モノづくり初心者でもスタートしやすい
- 社会に貢献できる“縁の下の力持ち”の仕事
少しでも興味が湧いたら、まずは「どんな製品を作っている会社か」を調べてみてください。